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第一回 日本危機管理医学会学術集会開催に際して

 2024年5月一般社団法人日本危機管理医学会を設立いたしました。
 明年、2025年2月に開催する学術集会は、本学会にとっての第一回目の学術集会になります。
 日本危機管理医学会は、2020年11月に発足いたしました日本危機管理医学研究会を発展的に改組した一般社団法人であります。

 2020年11月は、2019年年末に中華人民共和国湖北省武漢市で発生したCOVID―19によるパンデミックの真っ只中にありました。
「医学の知見を根拠とし、人類が直面するであろう危機の軽減・除去の方法論を追求する学問分野」とした危機管理医学を追求することが、強く求められるとの認識がこの研究会発足の原動力でした。
 以後、ほぼ2ヶ月毎に、危機管理に関するさまざまな分野の専門家をお招きし、その後講演をネット配信する「例会」の開催などの活動をしてまいりました。
 一般社団法人日本危機管理医学会は、この3年半にわたる活動を礎として設立されています。

 COVID―19による脅威は一段落したかに見えます。しかし、医学の成果を総動員しなければならない人類の危機は感染症だけではありません。本年1月に起こり、まだ復興も道半ばな能登半島の地震、8月の南海トラフの前兆かと心配している日向灘地震など、自然災害の脅威もいつ猛威を振るうか予想もつきません。地球温暖化の進行の中、次のパンデミックの襲来も覚悟しなければなりません。
 日本危機管理医学会として、少しでも危機の軽減・除去の方法論の追求に貢献できればと念願して止みません。
 第一回日本危機管理医学会学術集会に、思いを共有できる皆様のご参加を心待ちに致しております。

2024年9月1日
一般社団法人 日本危機管理医学会
理事長 横倉 義武